Jul, 2000 << - INDEX - >>
 2秒間、物質を貫流するに必要なおそろしく       
強力な~~気がか~かった。何千~ヴォルトか何       
十~万ヴォルトかの電力、というふうにハンス・       
カストルプは聞いたような気がした。電気はど       
うやら~~一筋にまと~められたか~と思うと横道       
に~それ~~~放電しようとし、あたかも鉄砲で       
も撃つかのようにぱちぱち鳴った。「なかなか       
こいつはうるさいねえ。」オツベ~ルは~いつ~か       
どつかで、こんな文句をきいたやうだと思った。       
計量器もぱち~~~ち音をた~てて青い光を放ち~       
~~、その電光~が壁沿いに~~音をたててつつっと       
走っ~~~た。赤いガラスの眼の玉から射られた光       
が、静かに威嚇するように室内を蹂躙した。そし       
てヨーアヒムのうしろにある瓶が緑色の光に満た       
された。やがてすべてが平静に還った。______