Jul, 2000
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それまで私が知っていたものと言えば砂漠とキャラバン道ばかり。
その朝、私はドロテーアで、私が望んでならないこの世の幸せなぞはないと心に感じたものでございました。
それからまた年をとるにつれて、私の目はもう一度、砂また砂の拡がりとキャラバン道とを、ただじっと見守り続けるようになりました。それでも今は私にもわかっておるのでございます、これもまたあの日の朝ドロテーアで私にむかって開かれていたたくさんの道の一つにすぎないのだと。
なんて、うそ。さばらー
」